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警察予備隊と再軍備への道

第一期生が見た組織の実像

警察予備隊と再軍備への道

朝鮮戦争を機に新設された治安組織の創設経緯から保安隊への移行期まで組織の実像を第一期生の実体験でリアルに描く

著者 佐藤守男
出版年月日 2015/02/20
ISBN 9784829506424
判型・ページ数 4-6・170ページ
定価 本体1,800円+税
在庫 在庫あり
 

目次

序 章 再軍備への坂道
第1章 警察予備隊の創設
1.創設準備とGHQ
創設準備の段階から曖昧な性格だった/GHQ軍事顧問団が指導
2.緊急体制下での隊員募集
国家地方警察により隊員募集を開始/募集計画の骨子/募集開始から採用までわずか10日/短い広報期間にもかかわらず応募者殺到/異例の速さで管区警察学校へ入校(入隊)/私が入隊した動機
3.部隊の配置
GHQの指示で指定地(キャンプ)へ移動/部隊の編成と階級の付与/岐阜、善通寺、姫路と移動
第2章 警察予備隊の訓練
1.米軍指導下で行われた初期の訓練
基本訓練は米軍新兵教育と同じ/武器のなかった警察予備隊に米軍がカービン銃を貸与/善通寺・姫路で人事・渉外業務を担当
2.教材の整備も付け焼き刃
教育訓練の教材は米軍教範に依存/米軍教範の翻訳業務に従事/特科学校の開設と英語教育
第3章 警察予備隊員の福利厚生
1.共済組合の活動
共済組合が発足/駐屯地売店の経営と機関紙『朝雲』の創刊
2.厚生施策の重視
劣悪な居住環境の改善/盛んに行われたスポーツ
3.衛生、医療の充実
隊員の健康管理に力を注ぐ/苦労した医官の確保
第4章 警察予備隊の発展
1.保安隊への移行
発足の経緯/警察色の払拭を鮮明にした保安隊
2.基幹要員の育成
(1)保安大学校(防衛大学校)
設立の経緯/社会人としての教養を身につけた幹部養成が目的/開校時の競争倍率は二九倍
(付記)一般幹部候補生(大学卒)制度
(2)自衛隊生徒(少年工科学校→高等工科学校)
設立の経緯/「明朗闊達」「質実剛健」「科学精神」が教育目的/第一期生は40倍の狭き門
(3)調査学校(小平学校)
設立の経緯/語学・情報を扱う基幹要員の育成が目的/ロシア語課程一期生としての私の情報勤務
終 章 再軍備の行方
集団的自衛権に付会の議論はいらない/核武装への道を進むべきではない
関係略年表
関連資料
 マッカーサー元帥の吉田首相宛書簡(25.7.8渉外局特別発表)
 警察予備隊令(25.8.10 政令第260号)
 警察予備隊施行令(25.8.24 政令第271号)
 保安庁法(27.7.31 法律第265号)
 保安庁法施行令(27.7.31 政令第304号)
参考文献

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内容説明

警察予備隊とは―――――

1950月の朝鮮戦争勃発によって日本駐留米軍は全軍朝鮮半島に出動。日本の防衛兵力が不在となったことから、GHQはそれまでの非軍事化から日本の再軍備へと政策を転換し、同年月、警察予備隊が75,000人規模で発足。1952年に保安隊(現在の陸上自衛隊)に改組。

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